8月にオーバーホールの依頼を出して、待つこと5ヶ月弱、年も変わって2002年2月に入り、日本デスコより連絡を頂きました。スイス・ジャガールクルト社より、オーバーホールが完了し、現在日本国内で最終調整中ですので近日にもお送り致します、との連絡でした。そしてつい先日、ようやく私の手元に戻ってきたのです。

まずは、その仕上がりの良さに驚きました。。目の前に佇んでいるアトモスは紛れも無く同じアトモスなんですが、私には新品に見えてしまうぐらい完成度の高いオーバーホールでした。


アトモスといえば、ゴールドメッキ、真鍮の物が多いですが、シルバー(ニッケルプレート)のケースは少ないようです。錆が綺麗に除去され、ほとんど新品のように磨きがかけられ、五面ガラスは新品に交換されてます。日差もほぼ3秒前後で、50年近く経ってもここまで追い込めるジャガールクルトの技術力には頭がさがります。特に置き時計はテンプの動きがゆっくりとしていますので、通常の機械式時計に比べて調整は微妙だと思います。
現在アトモスにおける日差調整は、上部にある緩急針のレバーを左右に動かし調整しますが、アトモスUにおいては、写真にあるように、芯棒の先にあるリューズを回します。通常1目盛りで10秒弱変わりますので注意が必要です。あくまでも下げ振りで平行に設置する事が条件になります・・・





今回のアトモスのオーバーホールについては、スイス本社にて調整されたため、代金も高めになっていると思います。送料込みで8万弱費用がかかりました。
分解掃除:40、000円
部品ガス交換:16、000円
スイス向け送料(保険込み):24、000円

スイス、ジャガールクルト社でOVHされたアトモスの保証書には、検査担当のサインが明記されています。また、メンテについてもかかれておりますが、英語でもないためわかりません・・・(笑)
それでも、何十年と経過しても、部品のネジ一つ一つから保管され,いかに古い物でもあっても完全に仕上げてくるその姿勢には、ルクルト社個々に対する信念のような物が感じ取れます。
今日もゆっくりとバランスを回転させながら、今後も我が家で時を刻んでくれるのを願います・・今度は止まらないでね・・と・・



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